*Only Princess*
「今日はテスト最終日だったんだろ? どうだったんだよ」
「え、そ、それは聞かないで」
「よくなかったんだな。まっ、見るからにできなさそうだもんな〜」
「タカトも人のこと言えないでしょ」
「っ、うるせー」
あ、タカトもそんなによくないんだ。
なんだ、仲間じゃん。
「こいつらに教えてもらえばよかったのによ。ソウとかは特に成績いいぞ」
「いやぁ〜、まあ……あはは」
なんというか、そんなことしてもらいにくい。
頼めば快くやってくれそうだけど。
白鷹のみんなとわいわいテスト勉強したのを思い出しちゃうから、そういう気分にはなれなかったんだよね。
完璧な言い訳だけど。
「ま、補講頑張れよ!」
「うぅ……まだ決定したわけじゃないもん」
口を尖らせたとき、ドアがノックされた。