*Only Princess*
その覚悟はしてる。
みんなが平和に過ごせるなら、それ以上望むものはない。
もともとあたしは外部の人間なんだから。
いるべき場所ではなかったのかもしれない。
”姫”という存在はその族を強くすると同時に、大きな弱みにもなる。
みんなが言わなかっただけで、本当は重荷になっていたのかもしれない。
……うん、そう思うしかない。
そう思って納得するしかない。
タカトは鋭い顔であたしを見ていて、リクとソウは何か言いたげにあたしたちを交互に見ていた。
……覚悟しよう。
もう二度と、白鷹に戻れないと。
あの楽しかった日々が戻ってくることはないと。
全部、みんなのために。