*Only Princess*
「でも……菜生は……、」
「冷静に考えてよ。このままでいいと思わないでしょ?」
「菜生のためだけじゃない。タカトのため」
「……わかってるんだよ、んなことは。でも俺が……」
もしかして揉めてる内容って……あたし?
さっきとは違い、沈んだ声で話すタカト。
何かを説得しようとしているリクとソウ。
でも、タカトの声が小さくてあまり内容はわからなかった。
『菜生が白鷹を選ぶ理由。それはなんなんだよ? 俺らにはなくて白鷹にあるものって、なんなんだ……?』
朱雀の姫になる前、タカトに言われた言葉。
ずっと考えてきた。
その答えは、きっと……。