*Only Princess*
「ちょっと! 人が真剣な話してるのに、なんで笑ってんの!」
もう! せっかく大事な話してるのに。
笑うなんてひどすぎる。
「ふっ……お前、本当素直じゃねーなって思って」
「聞いていれば、好き"かも"や、認めるって上から言っていましたもんね」
「そ、それはっ……!」
しょうがないじゃん!
生まれたときからこういう性格なんだから。
なんでか意地張っちゃうの!
「でも、認めてくれて嬉しいよ」
そう言い微笑んだ琉依くん。
「まぁね。意地っ張りだけどー」
「素直じゃないけどー」
「司くん、真幸くん、うっさい!」
引きずりすぎだわ!
自分でもわかってるよ!
じゃあ……しょうがない。
素直に言うとするか。
まだ言っていないあの一言を。
「あのさっ……助けに来てくれて、あたしのために戦ってくれて。……ありがと」