*Only Princess*
「下っ端のみんなには、今度改めて紹介しよう。菜生、今日は家に帰ってゆっくりしな」
琉依くんの言葉に頷く。
やっぱり家でゆっくり休みたいかも。
布団を剥ぎ、ベッドからおりたときに気づいた。
「そういえばあたしの制服……」
「あ、ああ……えっとその、破れてたんだよな。それでてったのTシャツを着せたっていうか……」
「なるほど」
……ん? ちょっと待って。
あたしは意識失ってたよね。
ブラウスは破けて着れる状態じゃなかった。
てことは誰かがTシャツを着せてくれたってことになるから……。
「だっ、誰かあたしの体見た!?」
思わず自分で体を抱きしめ、引き気味でみんなを見た。
すると気まづそうな顔をしたてったが口を開いた。
「あー……大丈夫だ。薄目でやったから」
「てったか!」
「あ、やべ。言っちまった……」
いや、バカでしょ。
まったくもうー!
あたしの体見るなんて、さいってー!
「誰も菜生の裸なんかキョーミないよ」
「なんか言った? 司くん」
「……別にー」