シグナル

その時、双眼鏡を覗くテリーの目は、

見覚えの在る人物を捕らえた、

「あれは…マックスじゃないか?

ブラウンもいる、

するとあれは…間違いない、

ダリル達のグループだ、

仲間だ!助かったぞ!」

「仲間?僕達助かったの?」

『仲間』

と言う声を聞き安心したのか、

軽く声を弾ませ武彦が尋ねる。

「あぁそうだ、助かったんだ!」

テリーがほっとした表情で応える。


テリーは彼等が敵と勘違いして、

自分達を攻撃せぬ様、

互いが肉眼で確認出来る位まで近づくと、

隠れていた岩からそっと顔を覗かせる。


< 105 / 228 >

この作品をシェア

pagetop