シグナル
その時、双眼鏡を覗くテリーの目は、
見覚えの在る人物を捕らえた、
「あれは…マックスじゃないか?
ブラウンもいる、
するとあれは…間違いない、
ダリル達のグループだ、
仲間だ!助かったぞ!」
「仲間?僕達助かったの?」
『仲間』
と言う声を聞き安心したのか、
軽く声を弾ませ武彦が尋ねる。
「あぁそうだ、助かったんだ!」
テリーがほっとした表情で応える。
テリーは彼等が敵と勘違いして、
自分達を攻撃せぬ様、
互いが肉眼で確認出来る位まで近づくと、
隠れていた岩からそっと顔を覗かせる。