シグナル

一方ニックのこの行為にも、

カーティスは動じる事はなかった。


「ニックが大変失礼な事を言いまして、

申し訳ございません」

カーティスに一言謝罪をするテリー。


「まぁいい、

私もこれまで沢山の仲間を失ってきた、

気持ちは分かるつもりだ!

何はともあれ、

今日はゆっくり休むと良い」

「有り難うございます、

ではお言葉に甘えさせていただきます」

テリーのその返事を聞き、

ようやく安心して休めると思い、

ほっとする仲間達。


「テリー…彼が例の少年かね?」

「そのようです!」

「どうだ、

我々の戦力になりえるかね?」

「それはまだ解りません、

これからの鍛え方次第かと…」

「よろしく頼むぞ!」

「分かりました」

武彦はテリーの部屋へ行き、

テリーと共に休息を摂る。


みんな相当疲れていたのだろう、

仲間のもとに返ってきた安心感も手伝い、

横になった彼らは、

すぐに深い眠りへと入ってしまった。


そしてその日の夜は更けていき、

やがて朝を迎えた。


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