シグナル
「もしかしたら、
この先に何かあるかもしれない…
ここを重点的に調べるんだ!」
指示に従い慎重に調べる部下達、
そんな時、
一人の若い兵士がひとつの提案をした。
「みんなで押してみたらどうですか?
それが駄目なら引いてみればいい…」
だが仲間の兵士達は、
その意見には批判的であった。
「そんな簡単な事で開く訳無いだろ!
もっと複雑な仕掛けがあるはずだ!」
「でも逃げる立場に立ってみて下さい、
逃走路として使うなら、
あまり複雑にしては、
追い付かれるかもしれないじゃないですか!」
「なに!
俺達が間違っているというのか!
若いくせに上官に意見するなんて、
生意気だぞ!
見たところ、
階級も俺達よりずっと下じゃないか!」
そんな兵士達の会話を聞いた、
デイビット中佐が声をかけてきた。