シグナル

四人が辺りを見渡すと、

彼方に廃墟と化した町が見える。


どうやら此処は、

町外れの小高い丘といった所の様だ。


だがこの丘さえも、

大地は荒れ果て、

木々は朽ち果ててしまい、

かつて緑豊かだったであろうその姿は、

もはや見る影もない。


すると四人の下へテリーとラルフが歩み寄り、

テリーが洞窟を見ながら、

「あの隠れ家を造った人たちは、

こんな物まで作っていたのか…」

と首をかしげたが、

ラルフはその言葉を聞くと、

こう言い返した。


「そのお陰で俺達が助かったんだから、

有り難いけどな…」

その言葉に納得したテリーだが、

突然顔をこわばらせる。

< 92 / 228 >

この作品をシェア

pagetop