シグナル
「それほど気にする事も無いんじゃないか?
爆発音が聞こえたと言う事は、
恐らくトラップに掛かったんだろう、
だとしたら、
もう追っては来ないと思うがな…
もし爆発から逃れる事が出来たとしても、
この先いくつトラップが待ち受けているか知れないんだ!
深追いはしないだろう…」
そんなライエルの楽観視した意見だが、
ラルフの考えは大きく違っていた。
「それほど楽観視もしていられないだろ!
俺達は一度しかトラップに掛からなかったじゃないか…
そしてその一度と言うのは、
道を間違えた時のその一度のみだ!
ということは、
奴らも誤った道を進んだ為にトラップに掛かったんじゃないのか?
だったら俺達の様に一度引き返して、
俺達が通ってきた正しい道を通ってくると言う事も考えられるだろ!
テリー、お前どう思う?」
「そうだな…
何れにしろ何時までも此処に居る訳にいかないだろうが、
それ程急ぐことも無いだろう…
それよりも少し体を休めて、
体力を回復させた方が良いと思うんだ!」
「何のんきな事を言っているんだ!
敵がすぐそこまで迫っているかもしれないんだぞ、
こんな所でもたもたしている場合じゃないだろ!」
テリーの意見に対するラルフの言葉であったが、
テリーが更に反論していく。