ペーパームーン・レター
from.UK
イギリスから手紙が届く
嬉しそうに受けとるフランス
「…久しぶりだ」
ピッとペーパーナイフで封を切る
『よう。こちらは変わらず雨だ。もう少しすればブルーベルが咲く。その頃に来い。
P.S.ワインとバスケット、忘れたら入れてやんねーかんな』
クスクスと笑うフランス
「相変わらず」
ポトリ、と何かが落ち、拾い上げる
「これも…変わらないな」
(ずっと、ずっと昔から)
林檎の花を花瓶にさし、レターセットを取り出して返信を書く
『お手紙ありがとう。俺も楽しみにしてるよ。また、二人で見に行こうな。』
「あとは__」
ふと林檎の花を見つめる
ガタ、と席を立ち、急いで庭に出る
手紙がイギリスのもとへ届く
読んだ後、家を飛び出すイギリス
フランスの家のチャイムが鳴る
ぶすっとした顔のイギリス
「イギリス!?どうして…」
「お前が」
ずいっとフランスが添えた花をつきつける
「お前が、あんな手紙、書くからだ」
フランスをきつく抱き締める
「…あんなん読んじまったら、来るしかねぇじゃねえか」
ちょっと泣きそうになるフランス
「…うん、ありがとう」
「ばか。寂しいならちゃんと言えよ、ばか野郎…」
「…ん、ごめんな」
「謝んな」
フランスにキスするイギリス
「今日は一日、ここにいてやる。だから甘えろ」
「いいの?」
「どうせ予定は丸つぶれだ。暇で仕方がないからな」
「…お前のそういうとこ、大好きだよ」
「そうかよ」
『__P.S.今すぐ会いたい』

えんど!
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