好きになった執事は殺し屋でした。
少ししてからみかはなにかを持って出てきた。
「着てください」
「えっ?あの・・・ちょっ」
素早く着させられたそれはみかの上着だった。
・・・わぁ、あったかい。
「温かいですか?」
「あ、うん」
「それではもう寝ましょうか」
ええっ!?
ね、寝るって・・・!
まさか・・・っ!?
いきなりそんなっ、はや、早いよみかぁ!!
・・・・・・ってそんなわけもなく。
「それではお休みなさいませ」
何事もなく自分の部屋まで送り届けられた私は、パタンと扉を閉めるみかを見送ることしかできなかった。
「・・・・・・あーあ」
ボフッとフカフカのベッドに頭からつっこむ。
「なーんか、かわされてる気がするんだよなぁ」
私の気のせいだといいんだけど・・・・・・。
避けられてる、とまでは言わないけど。
なんとなく私の気持ち知ってるんじゃないのかな。みかは。