すれ違う未来
アイツが来てくれた日は、何から何までアイツにしてもらった。
俺はだらしなくソファーに寝転がりテレビを見てアイツが部屋の中を忙しく動き回る。
そんな夫婦の様な関係が嬉しくて仕方なかった。

アイツが来ない日は自分で家事をこなした。
次にアイツが来てくれた時に不快にならない様に。
土曜の朝には必ずベッドカバーを替えた。
土曜日だけはアイツは泊まってくれるから。
アイツを抱く時、汗臭いシーツでは嫌だった。
時々、月のものがきていてただ一緒に眠るという事もあったが、そうでなければアイツが泊まる時は必ず抱き合った。
1週間分の欲求をアイツにぶつけて、疲れて寝オチするアイツの顔をしばらく見つめていることも好きだった。
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