すれ違う未来
●彼氏視点:3話


「結婚式出るの?」
アイツと引き合わせてくれた同僚が急に俺に訊く。
「結婚式? 誰の?」
まさか、アイツのってことは無いよな!?
動揺を必死で隠す。
「誰って、せいちゃんの」
「せいちゃん・・・」
アイツが一緒に居た男のことだ。
アイツ、せいちゃんと結婚するのか?
俺たちが別れてまだ3ケ月なのに・・・。
「三都の彼氏として一緒に出席しないの?」
「は?」
アイツの結婚式なのに、アイツの彼氏として出席?
「あれ? 出ないんだ?」
「出ないけど・・・」
意味が分からない。
「ふ~ん、せいちゃんの結婚式をきっかけに家族に挨拶とかしちゃうのかな~って勝手に想像してたんだけど、違うんだ?」
「意味不明だけど?」
「え~!? じゃあプロポーズいつするのよ?」
凄い勢いで責められる。
「は? なんで?」
「だって、指輪買ったって聞いたよ。 親に挨拶しようとか思わない訳?」
指輪を買ったこと、親友の春日に話していた。
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