すれ違う未来
この同僚と春日は、俺とアイツが付き合いだしたほぼ同じ時期に付き合いだしていた。
春日はまだ結婚なんて考えてもいない様だったから、俺が婚約指輪を買うことを同僚に話すことは無いと思っていた。
同僚から「私達の結婚は？」なんて言われたら困るのは春日だと思ったからだ。
なのに、なんでも話し筒抜けかよ！？
「何の事だよ？」
俺はとぼける。
・・だいたい本当に意味が分からない。
アイツが　せいちゃんと結婚するのに、なんで元彼の俺がアイツの両親に挨拶するんだよ！？
無言になっている俺に同僚は、
「せいちゃんの結婚式に出て欲しいって三都から言われなかった？」
さっきから、せいちゃんの結婚式ばかり強調しているがアイツの結婚式ってことだろ？
「・・・」
「え・・・もしかして、三都から誘われてないのか・・・あ～なんかごめん。
お兄さんの結婚式に出席して欲しいって言われてると思ってて・・・」
え？　お兄さん？
「お兄さん？」
「え？　三都の二番目のお兄さんの結婚式があるって話をしてるんだけど？」
アイツの二番目の兄は『清二』さん。
『せいちゃん』・・・え？　せいちゃんて二番目のお兄さんだった？
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