【完】Angel Heart
気楽に、「付き合って」なんて言うんじゃなかった。
こんなにも距離が空いてしまうなら。
形だけは今までと同じなのに。
何処か掛け違えたボタンみたいな二人。
こんな想いをするんなら…。
フッてくれた方がまだマシなんじゃないかって…。
そこまで思考が飛ぶくらい。
オレは内心焦ってた。
一体。
いつになったら、実楽はオレを『男』としてちゃんと見てくれるのかな。
考えただけでも、長い溜息が出てしまう。
キミと作る未来……。
ねぇ、この先、どんなことがあろうとも。
キミを守るとオレは誓うよ?
だから、さ…?
そんなに考え込まないで。
オレの腕の中に飛び込んでおいでよ?
なんていうか、オレ…。
もう。
待てない気がする。