【完】Angel Heart
この人の後ろに、悪魔のようなものが見えたのは気のせいでしょうか…?
ゾクゾクする背筋を正して、あたしは首を横に振った。
「それは、『NO』ってこと?」
ふるふるふるふる…。
「じゃあ、どういうことなの?」
「ま、待って!あと少しでいいから!」
「…ふーん?分かった。待つよ…」
と、案外あっさりと引かれ、あたしはぽかんとする。
えーと。
今、あたし結構な勢いで迫られてましたよね?
本気で湊が分からない。
あたしの頭にはやっぱり疑問符だらけ。
だけど、愛しい気持ちは日に日に膨らんでいってる。
…告白された前よりも。