【完】Angel Heart
てくてくてくてく。
ゆっくり歩くあたしに合わせて、横を歩く湊。
バレないように顔色を伺うけれど、その顔は怒ったように前を向いてる。
「ね、ねぇ、…湊?」
「なに?」
「あの、あのね!こ、告白のことなんだけど…」
「返事、くれるの?」
「あの、あの…」
どうか、上手く届きますように。
痛いくらいのアイが、湊に伝わりますように。
あたしは、ありったけの想いを込めて、口を開いた。
ぎゅっと瞳を閉じて。