[完]全力恋奏~音に乗せて~
__________ドーンッ!
「……」
「しずく、好きだ」
……新村くんが、私を、好き…?
「言うつもりなんかなかった…けど、翔亮とかに嫉妬しすぎておかしくなりそう…」
きっと今の私は、おかしいくらいに放心状態だと思う
「……」
言葉も出てこなければ、頭も働かない
「ずっと、ずっと好きなんだ」
……私も好き…
……叶わなくてもいいと、見られるだけで幸せだと思っていた
けれど、近づけば近づくほどに叶って欲しいと願って、ヤキモチまで妬いちゃって……いつからか、この想いは、想像出来ないくらいに大きく成長していた
「私も……好き、ですっ……」
幸せすぎて涙があふれるって、こういう事だったんだと、初めて知った
「……っ本当?」
思いっ切り頷くと、新村くんは顔を腕で覆った
「新村くん?」
「嬉しすぎて、……しずくが可愛すぎて…」
照れてる……のかな?
そこで初めて知った…新村くんは照れると顔を隠すのだと
そうして、おそらく最後の花火が打ち上げられたとき
「俺と、付き合ってください」
「……はいっ…」
新村くんの彼女になりました