[完]全力恋奏~音に乗せて~
そして、それは突然起こった
夏休み最終日、私はまた部活をしに、学校へ来ていた
しかし……
「ーー???!!!…ん……で!?」
中へ入ろうとした時、どこからか言い合いをしている声が聞こえた
いつもなら、中へ行くんだけれど行かずにそっちの方へ足を運んだ理由は…
「……優梨華ちゃん…?……紅ちゃん!?」
その2人が言い合いをしていたから
なんで2人が……!
もしかして……飯倉くんのことで?
「だから!何で翔亮とあなたが花火に行くの?!」
「何でって、さっきから言ってるじゃない。もともと四人で行ってたんだって!」
「誰と誰よ?」
「それは残りのふたりの事だから、言えない。」
「……っ……」
「ていうか、何であなたにそんなこと言われなきゃいけないの?」
「そんなのっ!…翔亮が好きだからじゃない!」
「それってただの嫉妬でしょ?あなただって誘えばいいじゃない」
そこで何も言えなくなった優梨華ちゃんが手を振りかざした
……っ!ダメッ!!!!!
バッチーンッ!
「え?」
「……?!」
いてててて……
初めてビンタを受けたよ
思わず身体が動いていて、紅ちゃんを庇っていた