[完]全力恋奏~音に乗せて~

結局、新村くんとはあまり廻れないまま終わってしまった文化祭

「しずくとまわりたかった」

「…私もだけど、来年あるし!」

そう言うと、ムッとして歩いていってしまった

「新村くん!待って!」

呼びながら一生懸命追いかけるけど、そんなの気にもとめずスタスタ

はぁ、はぁっ…も、無理ぃー!

その場で止まって、膝に手をついて肩で息をする

そうすると、

「大丈夫?疲れちゃって…彼氏くんみっともないねぇ」

そんな風に声をかけてきた、どこかのクラスの男の子…

誰だろう?と思って顔を見ていると、

「や、みんな惚れる理由わかるわ…///」

なんて意味のわからないことを言う



_____グイッ


?!?!


「話しかけんなよ」


見上げると少し…いや、かなり不機嫌な様子の新村くん

「いやぁ、そんな事言われてもねぇ、彼氏くんが子供みたいなことして、疲れて立ち止まっちゃってる子放っておけないし?」


と男の子が言うと、悔しそうな顔をする新村くん

その反対側で、楽しそうに微笑む男の子

「図星〜☆」

そう言いながらバイバーイと手を振って去る

…去る時に新村くんの肩を手を置いて、何かを言ってスキップをして行った
< 147 / 246 >

この作品をシェア

pagetop