[完]全力恋奏~音に乗せて~
結局、新村くんとはあまり廻れないまま終わってしまった文化祭
「しずくとまわりたかった」
「…私もだけど、来年あるし!」
そう言うと、ムッとして歩いていってしまった
「新村くん!待って!」
呼びながら一生懸命追いかけるけど、そんなの気にもとめずスタスタ
はぁ、はぁっ…も、無理ぃー!
その場で止まって、膝に手をついて肩で息をする
そうすると、
「大丈夫?疲れちゃって…彼氏くんみっともないねぇ」
そんな風に声をかけてきた、どこかのクラスの男の子…
誰だろう?と思って顔を見ていると、
「や、みんな惚れる理由わかるわ…///」
なんて意味のわからないことを言う
_____グイッ
?!?!
「話しかけんなよ」
見上げると少し…いや、かなり不機嫌な様子の新村くん
「いやぁ、そんな事言われてもねぇ、彼氏くんが子供みたいなことして、疲れて立ち止まっちゃってる子放っておけないし?」
と男の子が言うと、悔しそうな顔をする新村くん
その反対側で、楽しそうに微笑む男の子
「図星〜☆」
そう言いながらバイバーイと手を振って去る
…去る時に新村くんの肩を手を置いて、何かを言ってスキップをして行った