[完]全力恋奏~音に乗せて~
どこを探してもいない
途中、声をかけられたりもしたけど、頑張ってはらった
……あの、新村くんの顔が頭から離れない
あの時の。
傷ついてるような、不安な顔を。
_________バンッ!
屋上を思いっきり開けると、顔に眩しそうに腕を乗せて横になってる新村くんがいた
1歩1歩近づく
「新村くん」
新村くんの反応はない……当たり前か。
そっと新村くんの腕を避けようと手を伸ばす
すると、新村くんが私の腕を逆に掴んで、引っ張った
______ドサッ
バランスを崩して、新村くんの方に倒れる
新村くんは私を抱きしめるような格好で横になってる
「新村くん」
「……」
「話があるの」
「……別れ話なら聞かない」
新村くんの言ったことに驚きを隠せなかった
そして、それが凄く……
「何いってるの?!」
悲しかった。
「別れ話なんてするわけないじゃない!ばか!」
多分涙声だったと思う。自分でもわかるくらいだから