[完]全力恋奏~音に乗せて~
「ご、ごめん!」
新村くんは、慌てて起き上がって、私を抱き締めた
「ごめん……」
「……っ私こそごめんなさい」
私から離れて向き合った新村くんの頭には、?が浮かんでいた
「本当はデートする予定だったあの日、待ち合わせ場所まで、行ってたの」
これでもかってくらい目を見開く新村くん
「けど、新村くんが知らない女の人と……キス、してるの見ちゃって」
そこまで話すと、あぁー。と最悪だとでも言うように下を向いた