[完]全力恋奏~音に乗せて~


「何がいい?」

「私は…何だろうなぁ…」

何がいいなんて全くわからなくて考えていると、

「しゅーちゃん!」

と、後ろから女の子の声がした

何だか嫌な予感がしたんだ…すごく

新村くんが振り向くのと同時に、私も振り向いた

すると、そこには背は160くらいで、スタイルも良くて、ものすごく可愛い子が立っていた

……満面の笑みで

その子を見た瞬間、新村くんの横顔が歪んだのがわかった

その横顔に、私の心臓が締め付けられるように痛かった


「しゅーちゃん久しぶり!」

「海夏(marina)……」

「あら、彼女さん?」

その笑顔は私の方へ向けられる

「……は、はい」

頷くと、キラキラの笑顔がまた更にキラキラになって、輝いていた

「初めまして!宇津宮 海夏(utumiya marina)と言います!よろしくね?……えっと」

「あ、っと…園村しずく、です」

「しずくちゃん!しーちゃんか!かわいいね〜」

海夏さんは、何もしていないのに……何でこんなにも胸が痛いんだろう

私……嫌な子だなぁ
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