[完]全力恋奏～音に乗せて～

｢海夏。｣

｢あぁ……ごめん！二人のデートの邪魔しちゃって！｣

新村くん……どうしてそんなに切ない顔するの？

｢いや、お前も連れいんだろ？｣

新村くん…どうしてそんなに悲しい顔するの？

｢……うん、彼氏。二つ上なの…バスケ部の｣

新村くん…どうして、恋をしてる顔をするの？

｢バスケ部……まだマネージャーやってんのか｣

｢うん｣

ねぇ、どうして？

二人の間に入ることが出来ないよ


｢じゃあ、また｣

｢おう｣


そこで、海夏さんはどこかへ行った

｢……新村くん｣

｢ごめんな？あれ、幼なじみなんだ｣

｢ほ…｣

本当にそれだけ？

そんなこと聞いて嫌われたくないよ

｢……かわいい人だね、海夏さん！｣

｢ふっ、さんって…あいつ年下だよ？｣

“あいつ”

それさえが嫌だと思ってしまうのは、心が狭いのかな？

｢そうなんだ！……てっきり年上かと思った｣

｢まあ、老けてるからな｣

新村くんの心が読めちゃいそうで、怖いよ