[完]全力恋奏~音に乗せて~
「たくさん傷つけてごめん……我慢させて、ごめん」
私、本当に涙もろくなったなぁ……
「……っ…私こそ、ごめんな、さい……」
新村くんの気持ちを考えずに、勝手に離れた
逃げた。
「しずく」
「もう一度、俺と付き合ってください」
私の前に立って、私を見下ろして言った…
「うん……」
そう言って頷くと、新村くんは私を抱きしめた
そして、優しく、壊れ物に触るかのようにそっと、キスをした
……たくさん傷つけあった
……たくさんの人を傷つけて巻き込んで
……でも、もう大丈夫、だよね?
「好きだよ、しずく」
「私も大好きだよ」
お互いに確かめるように
そして、笑い合った…_______________