[完]全力恋奏~音に乗せて~

そこで私もハンバーグを一口分取って、あーんとした

なのに、自分でしてたのに、私がしたら顔を真っ赤にして無理だと言った

「私にしたくせに……」

ぷぅっと、ほっぺをふくらませて拗ねる

がぷっ

食べたぁ!

「ど?美味しいでしょ!?」

「……ん、んまい」

顔を真っ赤にしたまんま、口を手で抑えてそう言う


デザートも二人で分け合って食べた

「深弦さんありがとうございました!」

「おう!またおいでね」

「はい!」

話をしていると、間に割り込んで、じゃあなと私を連れて出た



お店から出ても不機嫌に変わりなくて、立ち止まる

「おい、しずく」

「なんでそんなに機嫌悪いの…?」

楽しくないのかな…何故だかものすごく不安にかられた

「……ただの嫉妬」

「え、」

「カッコ悪いじゃん!……ったく…嫉妬してたんだよ、深弦カッコイイし」

「変わらないね?」

文化祭の時とか、前に付き合っていた頃と変わらない柊羽に嬉しさを感じた

< 200 / 246 >

この作品をシェア

pagetop