[完]全力恋奏~音に乗せて~
切っちゃったものは仕方ない
そう思ってリビングへ行けば……
「あら?しずく前髪切ったの?今?」
「……はい……」
よほど負のオーラが漂ってたんだろう…お母さんは笑いをこらえて
「大丈夫よ、しずく可愛いから♡それくらいが可愛い!」
お兄ちゃんと全く同じこと言ってます……
一気に食欲も落ちて、いつもならご飯全部食べるのに、今日は半分以上残した
お母さんごめんなさいっ!
「行ってきます」
「いってらっしゃい!」
只今の時刻、6時半…しかし、誰も通ってないなぁ
でも、この髪あまり見られたくないし、丁度いいかも?
「ねぇねぇ、お姉さん」
?
ふと、後ろを振り返ると……
誰でしょう?知らない若い男の人が……しかもちょっとチャラそうな…真面目そうな…
「はい?」
「園村さん?って言うの?」
「は、はい……?」
脚からジロジロ見てくるから少し気持ちが悪い
その瞬間……
「ねぇ、可愛いじゃん♪オレらとさ、キモチいいことしない?」
腕を掴んで私の耳元で囁く
とてつもなく吐き気がして、嫌で……
大体……「キモチいいことって何ですか?」
「ふふっ、♪オレらが教えてあ・げ・る♡」
すると、今度は脚の間に脚を挟んできて、どうしたらいいかわからない時だった…_______________