[完]全力恋奏~音に乗せて~
……
「新村く……」
「あら、しずく起きた?」
目の前にいたのは、新村くんじゃなくて
「お母さん……?」
「良かった、あなた下駄箱で倒れたって、男の子が運んできてくれたらしいわよ?」
「ここ、家?」
にしては、なんか違う
「病院」
「新村くん……は?」
「あぁ、あの子かな?」
お母さんの指の指すほうに顔を向けると、椅子で眠っている新村くんがいた
……申し訳ないな……
「体調悪かったなら、言いなさいね?」
「ごめんなさい……」
「ん、……あと、明日の朝迎えに来るから」
腕は点滴に繋がれて、今日はもう安静にしてないといけないらしい
「ありがとうございます……おかあさっ…ゴホッゴホッ……」
「うん」