[完]全力恋奏~音に乗せて~

「風邪、引いてたんだな」

「うん…部活中に咳が出てきて…ゲホッ……」

「無理すんな…寝てなね?」

そう言って立とうとした新村くんの手を反射的に掴んでしまった


「しずく……?」

もちろん、新村くんは目を見開いて私を見てる

私もなんだかすごく恥ずかしい

「ごっ!ごめっ……ゴホッ……ごめんっなさっ……」

慌てて手を離そうとしたら、新村くんは優しく微笑んで、私の手を握った


?!?、!!!

ボッと音が聞こえてるんじゃないかってくらい顔が熱くなった


「しばらく居るかな…迷惑じゃない?」

「新村くん…帰らなくて大丈夫?」

「ん、大丈夫」


点滴でも抑えられない高熱だったらしくて、

その熱のせいかな……


コントロールが出来ない……
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