[完]全力恋奏~音に乗せて~
「熱いよ、熱下がんないんだね」
「ん…そうみたい……」
あー……なんかもう、私じゃないみたい
「定期演奏会、明後日だろ?」
「……うん」
「やっぱり、俺帰るから。ゆっくり休んで」
頷きも、返事も返せないでいると、新村くんの手が私のおでこに降ってきた
「熱下げてさ、定期演奏会でて、俺に聴かせてよ」
「え…?」
「帰ってきたら、録画されてるやつだけど…観る」
なるほど……
「うん…!」
結局、その日はそれから眠りについた