[完]全力恋奏~音に乗せて~

「しずくは?」

「?」

「…、定期演奏会、明日だよね?大丈夫?風邪」

「うん!楽器には支障はないと思うよ!……あとは調子しだい……」

「なら良かった」


こうして新村くんと話す時間が増える度に欲張りになってる気がする

前は見てるだけで、それだけで良かった

けれど、今は違う。1日話さないと、それだけで落ち込んじゃうし、これじゃぁダメだよね……

「心配かけてごめんなさい…」

「気にしない気にしない!」


頭をポンポンされる度に胸が高鳴って

笑顔を向けられる度に心がきゅっとなって

キラキラ輝くキミに、私の音を届けたい

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