[完]全力恋奏~音に乗せて~
「あ!園村の家って、欅ヶ丘(けやきがおか)のとこだよね?」
「?はい」
「暗いし、危ないから送ってく」
!?
「そ!それはっ…も、申し訳ないですっ!」
「甘えろよ…俺男だし、園村は特に危ないから」
どっ、どういうことですかっ!?
結局、優生先輩の押しには勝てず、送っていただくことにした
「で、兄貴がさー……」
優生先輩とお話するのはとても楽しくて、あっという間だった
けれど……
「園村…家の前、誰かいる」
突然真剣なトーンになった優生先輩の視線の先を見ると……
「やあ、園村さん?お待ちしていましたよ?」
ニタニタと気持ちの悪い笑みを浮かべる、あの男の人たちがいた