[完]全力恋奏~音に乗せて~
守ること
「園村、知り合いじゃあないよな?」
完全に硬直してしまった私は、何も答えることが出来なかった
「……なるほど?」
「君はぁ……あん時のヤローじゃねえよな……?」
「誰ですか?」
「…そーだねぇ…その女の娘とヤリたい男♡」
男の人がそう言った瞬間、音でも立てたんじゃないかってくらいに、優生先輩がキレたのがわかった
「っざけんな!」
相手の顔を殴ろうとしたところでよけられてしまった
それどころか、もう1人の男の人に抱えられてしまった
「ゆっ…優生先輩っ……!」
優生先輩は三人の男の人に殴られ蹴られ、血まみれ状態
「っ……せん、ぱっ……」
もう1度私の声を聞いた、見ていたボスみたいな人が私に近づいてくる
「こ……ないでっ……」
新村くん……!
あの時は新村くんが助けてくれた。けれど、今は誰もいない
「やっとだよ〜ふふふっ」
気配を消していたのか、私の後ろから男の人がさらに3人現れて
私に抱きついてきた
「やっ……」
抵抗する間もなく、頭に鈍い痛みが走って、意識を手放した