[完]全力恋奏~音に乗せて~
その日は、新村くんと飯倉くんに謝って、帰った
きっと、一番苦しかったのは新村くん
突然拒絶されて、意識まで失って
仲のいい友達にそんなことされたら、傷つくに決まってるもの
改めて謝らないといけない
けれど、それきっと遅くになってしまう
「園村さん、おかえり」
「先生…ありがとうございました」
「学校から連絡があったよ、意識、無くしたんだよね」
「……はい」
「保健室で横にさせてもらえれば、戻るからってそうしてもらった。友達もいたでしょ?きっと」
「……はい。助かりました」
私がダメだったことで、また暫くは入院という形になった
優生先輩…元気かな………
「しずくちゃーん」
「はい」
「優生くんの所に、行ってみましょうか」
え……?
「優生くんが、しずくちゃんに会いたいって」
優生先輩が……?私に?どうして……
きっと優生先輩からしてみたら、私は最低な女
関係の無い先輩まで巻き込んで、残り少ない学校生活も奪って
できれば、私は会いたくなかった……というよりは、合わせる顔がなかった
それでも、優生先輩のところへ行かないと、私は気になって仕方が無い