[完]全力恋奏~音に乗せて~
「でもさぁ、良かったよ元気になって」
「……うん。そうだね」
まだ飯倉くんや新村くん以外の男の人は怖い
あ、優生先輩も、もちろん大丈夫!
けれど
「あの時、紅ちゃんが優生先輩のもとへ連れて行ってくれなかったら、今でも変われていなかった…ありがとうね!」
ぎゅー……と紅ちゃん
くっ、ぐる゛じい゛〜
「しずく…柊羽に電話、しよっか」
……
「ええええええええ!?!!!?」
ピッピッ……プルルル_______________
って、もうかけちゃってるよ!
「紅ちゃんっ!」
プッ、『もしもし』
出ちゃった!
「あ!出た!柊羽ちょっとさあ、明明後日の花火大会行かない?」
なぜ聞こえているのかと言うと、紅ちゃんがスピーカーにしているから
『はあ?何で俺が紅と行かないといけないんだよ。翔亮とでも行っとけ』
「はあ?なんであんだかそれ言うのよ…へぇ、行かないんだァ……じゃあ。しずくも行くけど、翔亮誘って行こ〜♪しずくも来るけど」
何故か私の名前を強調していう紅ちゃん
『いや、最初っから言えよ』
「ちなみに、この会話全部聞こえてるよ、今日しずくん家に泊まるから」
『ガダンッ!ガダダンッ!______っつ…はああ!?それこそ言えよ!』
ぜ、絶対今どこかにぶつけたよね……?
い、痛かったよね…?
「あはははは!こいつ動揺してやんの!」
『もう知んね』
「で?行くの?行かないの?」
と、そこでスピーカーを切って私にはい、と携帯を渡した紅ちゃん
……?