[完]全力恋奏~音に乗せて~
「そうだぜ、オッサン。一気に2人なんて立ちわりぃなぁ……よっぽど溜まってんの?」
新村くんの後に続いたのは、新村くんの後ろから姿を現した…飯倉くん
「しょ、うすけ……?」
紅ちゃんは、飯倉くんを見た瞬間、安心したのか泣いていた
「翔亮、ふたりを頼む」
「ああ。」
駅について、駅員室に男の人を連れていった新村くん
10分くらいしてから帰ってきた
「お待たせっ!」
「ご、ごめんなさい……新村くん」
とっさに謝った私は敬語で、新村くんが私の頭に手を置いて、目線を合わせた
……ちっ、近いです…
顔がっ…心臓が爆発しちゃいそうですよ…新村くん
「ありがとう、でしょ?」
「あ、ありがとっう…けれど、やっぱりごめんなさいっ!」
「ああいう時は声出すんだよ?」
思いっきり頷いた私に、ならよし、と離れた
ちょっと…寂しく感じてしまう私は一体……
そうしたら、飯倉くんが口を開いた
「てか、なんで二人こんな所にいんの?」
「あ、っと……」
突然過ぎて、答えるのに戸惑った私の代わりに紅ちゃん
「買い物だよ!デートっ!いいでしょ〜」
「しずくもさ、そんな格好してるからだよ。休みで学生多いから痴漢は狙ってんのに。そんな格好…」
「妬くな妬くな!」
ニヤニヤした紅ちゃんが新村くんの肩を叩いた
「んだよそれっ!」
時計を見ると、もう10時
「紅ちゃん、そろそろ」
「わっ!もう10時だ!じゃあねっ、二人共っ!」
「また明日」
私と紅ちゃんが手を振ってその場を離れようとした時
パシッ_______________
私の手首を新村くんが掴んだ