あなたを忘れられないまま
プロローグ




五年前に切った髪は、もうだいぶ伸びた。

二、三年は伸ばせずに切っていばかりいたけれど、四年が経つ頃には切らずに伸ばせるようになり、五年経った今、ほぼあの頃と同じ長さになった。


いつもの公園で、星空を眺める。

夜風に伸びた髪がなびく。

涙がこぼれそうになるのをぐっと堪え、笑顔を作る。





―――――やっとここまで来た。

もう迷わない。

もうあの頃の私とは、違う。






< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop