一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
「正直最初は、絶対好きになんてならないって思っていました。……だって私のこと、亡くなった愛犬そっくりだって言うし」
なんて失礼な人なんだろうって思った。
「なにより南さんはミナミグループの御曹司です。私とは身分が違い過ぎますし、南さんも私のことを知ったら、きっと興味なくなるとばかり思っていました」
ただの気まぐれだって思ってた。そのうち飽きるだろうって高を括っていた。
「でも南さん、頻繁に家に来るようになって、私が作ったなんてことない料理をいつも『美味しい』って言って食べてくれて。すごく嬉しかった」
「ミャー……」
「初めて外出をして、意外な一面を見ることができて。あの日、とっても楽しかったんです。もう少し一緒にいたいって思えたほど。一緒に過ごせば過ごすほど、惹かれてしまいました。大事な取引先の御曹司とか、ミナミ自動車の副社長とか。そんなこと気にしていられないほど、ひとりの男性として好きになってしまいました」
なんて失礼な人なんだろうって思った。
「なにより南さんはミナミグループの御曹司です。私とは身分が違い過ぎますし、南さんも私のことを知ったら、きっと興味なくなるとばかり思っていました」
ただの気まぐれだって思ってた。そのうち飽きるだろうって高を括っていた。
「でも南さん、頻繁に家に来るようになって、私が作ったなんてことない料理をいつも『美味しい』って言って食べてくれて。すごく嬉しかった」
「ミャー……」
「初めて外出をして、意外な一面を見ることができて。あの日、とっても楽しかったんです。もう少し一緒にいたいって思えたほど。一緒に過ごせば過ごすほど、惹かれてしまいました。大事な取引先の御曹司とか、ミナミ自動車の副社長とか。そんなこと気にしていられないほど、ひとりの男性として好きになってしまいました」