一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
彼もただ私を見つめてくるだけで、話し掛けてこないし、やっぱりただのドッキリだったのかもしれない。
【会長が行く! 下請け会社の実情を知ろう!】とか、【会長プレゼンツ! 現代のシンデレラ体験】とか。
よくバラエティー番組で見るようなコーナー名を考えていると、さっきまで楽しそうにお父さんと話しをしていた南会長は、「さて、と」と言うと、急に立ち上がった。
「水谷さん、あとは若い者だけにして、私たちは下のカフェでお話の続きでもしませんか?」
「え?」
「え?」
南会長の提案に、お父さんと見事に声がハモッてしまった。
だってこれからデザートと食後の珈琲が運ばれてくるのに、まさかここでいきなりそうくるとは、夢にも思わなかったから。
けれどお父さんは当然逆らえるはずなどなく、すぐに「そうですね」と言いながら立ち上がった。
「美弥さん、今日はお会いできて嬉しかったよ。美弥さんが私の娘となる日を楽しみにしております」
「あっ……ありがとう、ございます」
【会長が行く! 下請け会社の実情を知ろう!】とか、【会長プレゼンツ! 現代のシンデレラ体験】とか。
よくバラエティー番組で見るようなコーナー名を考えていると、さっきまで楽しそうにお父さんと話しをしていた南会長は、「さて、と」と言うと、急に立ち上がった。
「水谷さん、あとは若い者だけにして、私たちは下のカフェでお話の続きでもしませんか?」
「え?」
「え?」
南会長の提案に、お父さんと見事に声がハモッてしまった。
だってこれからデザートと食後の珈琲が運ばれてくるのに、まさかここでいきなりそうくるとは、夢にも思わなかったから。
けれどお父さんは当然逆らえるはずなどなく、すぐに「そうですね」と言いながら立ち上がった。
「美弥さん、今日はお会いできて嬉しかったよ。美弥さんが私の娘となる日を楽しみにしております」
「あっ……ありがとう、ございます」