一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
そもそも南さんと出会ってから今日まで、めぐるしく日々が過ぎていったから。
出会いもそうだし、まさか彼のことを好きになるなんて夢にも思わなかった。
気持ちが通じ合えたのに、こんなことになっちゃって……。心の整理がいまだにつかないよ。
「やっと終わったな」
「うん、お疲れさま」
この日はさすがにみんな定時で上がり全員を見送った後、私とお父さんは事務所で年度末の書類の整理を行っていた。
さすがのお父さんも「明日から二日間はしっかり休む」と言ってくれて、残りの雑務もやってから帰ろうとなったのだ。
書類の整理も終了し、ふたりで戸締りをした後ふと溜息が漏れてしまった。
「どうなることかと思ったけど無事に納品できたし、これで明後日の颯馬さんとお前の結納には安心して行けるな」
事務所奥にあるソファに腰を下ろし、背もたれに体重を預けながら話すお父さんに、ギクリと身体が反応してしまった。
「ん? どうかしたのか?」
「あ……ううん、なんでもないよ」
不思議そうに聞いてきたお父さんに慌てて笑顔を取り繕った。
出会いもそうだし、まさか彼のことを好きになるなんて夢にも思わなかった。
気持ちが通じ合えたのに、こんなことになっちゃって……。心の整理がいまだにつかないよ。
「やっと終わったな」
「うん、お疲れさま」
この日はさすがにみんな定時で上がり全員を見送った後、私とお父さんは事務所で年度末の書類の整理を行っていた。
さすがのお父さんも「明日から二日間はしっかり休む」と言ってくれて、残りの雑務もやってから帰ろうとなったのだ。
書類の整理も終了し、ふたりで戸締りをした後ふと溜息が漏れてしまった。
「どうなることかと思ったけど無事に納品できたし、これで明後日の颯馬さんとお前の結納には安心して行けるな」
事務所奥にあるソファに腰を下ろし、背もたれに体重を預けながら話すお父さんに、ギクリと身体が反応してしまった。
「ん? どうかしたのか?」
「あ……ううん、なんでもないよ」
不思議そうに聞いてきたお父さんに慌てて笑顔を取り繕った。