一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
南さんのこと好き。好きって気持ちは今もある。
けれど、やっぱり信じてもらえなかったことがショックで、この先もまた同じことがあったらって思うと怖くて。南さんと同じ気持ちなんだ。不安で仕方ないんだ。
「南さん……私――」
やっと出た声。けれど続かない。
どうして好きなのに、彼と過ごす未来に不安を抱いてしまうのだろう。好きだからこそ一緒にいたいのに。
矛盾する気持ちに戸惑ってしまう。
「父さんには僕の方から伝えておくね。それと真理愛のせいで退職された五名には、謝罪した上で今後も笹本モーターズで働いてくれるか確認する。嫌ならうちの系列か、できたら水谷製作所に戻ってもらいたいと思っている」
「南さん……」
目を見開き彼を見上げてしまうと、南さんは困ったように笑った。
「水谷さんにも僕の方から後日改めて謝罪させてほしい。そして五名が希望したら、戻ることを受け入れてくれるかお願いするつもり。……今回の納品の際、社員の皆さんの残業代もうちに出させてもらう」
「え、でも……」
けれど、やっぱり信じてもらえなかったことがショックで、この先もまた同じことがあったらって思うと怖くて。南さんと同じ気持ちなんだ。不安で仕方ないんだ。
「南さん……私――」
やっと出た声。けれど続かない。
どうして好きなのに、彼と過ごす未来に不安を抱いてしまうのだろう。好きだからこそ一緒にいたいのに。
矛盾する気持ちに戸惑ってしまう。
「父さんには僕の方から伝えておくね。それと真理愛のせいで退職された五名には、謝罪した上で今後も笹本モーターズで働いてくれるか確認する。嫌ならうちの系列か、できたら水谷製作所に戻ってもらいたいと思っている」
「南さん……」
目を見開き彼を見上げてしまうと、南さんは困ったように笑った。
「水谷さんにも僕の方から後日改めて謝罪させてほしい。そして五名が希望したら、戻ることを受け入れてくれるかお願いするつもり。……今回の納品の際、社員の皆さんの残業代もうちに出させてもらう」
「え、でも……」