一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
「年が明ける前にやりたいね。クリスマスが終わった後とか」
「そうだな」
渋滞もなく時間通りにお父さんが入院している病院に辿り着いた。
シートベルトを外し車から降りると、なぜか海斗は施錠した後私の方へ駆け寄ってきた。
「美弥あのさ……社長を迎えに行く前にひとつ聞いてもいいか?」
「どうしたの、なに?」
いつになく切羽詰った表情の海斗に身構えてしまう。
すると海斗は耳を疑うようなことを話し出した。
「南さんには内緒にって言われていたんだけどさ、やっぱ俺お前に言うわ」
前置きすると、早口でまくし立てていった。
「実は美弥に聞く前に南さんからすべて聞いていたんだ。南さん、俺にすべて話した上でこう言ってきた。『美弥のこと支えてあげて』って。『美弥になにかあったら、すぐに連絡してほしい』って。……お前のことが心配だから、迷惑じゃなかったら普段の様子をメールで教えて欲しいとも」
「……嘘」
南さんが海斗にそんなことを?
唖然とする私に海斗は言った。
「そうだな」
渋滞もなく時間通りにお父さんが入院している病院に辿り着いた。
シートベルトを外し車から降りると、なぜか海斗は施錠した後私の方へ駆け寄ってきた。
「美弥あのさ……社長を迎えに行く前にひとつ聞いてもいいか?」
「どうしたの、なに?」
いつになく切羽詰った表情の海斗に身構えてしまう。
すると海斗は耳を疑うようなことを話し出した。
「南さんには内緒にって言われていたんだけどさ、やっぱ俺お前に言うわ」
前置きすると、早口でまくし立てていった。
「実は美弥に聞く前に南さんからすべて聞いていたんだ。南さん、俺にすべて話した上でこう言ってきた。『美弥のこと支えてあげて』って。『美弥になにかあったら、すぐに連絡してほしい』って。……お前のことが心配だから、迷惑じゃなかったら普段の様子をメールで教えて欲しいとも」
「……嘘」
南さんが海斗にそんなことを?
唖然とする私に海斗は言った。