一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
以前タウン誌の【街角イケメンコーナー】で、取り上げられたほどだ。
そんな相手が幼なじみで好きにならないの? って昔からよく聞かれてきたけれど……これが不思議とならないんだな。
私も多分海斗も、兄妹みたいな感覚だから。小さい頃から何をやるにもいつも一緒で、そばにいるのが当たり前だった。
恋愛感情っていうより家族愛の方が強いんだと思う。
けれど、どんなに当人たちはそう思っていても、周りはそう思わないようで。
「相変わらずふたりは仲が良いなぁ」
「もう結婚しちまえばいいのに」
海斗の隣のパイプ椅子に座り、他愛ない話をしていると、お決まりのからかい文句が聞こえてきた。
「またはじまった……」
耳にタコなセリフを言われて、げんなりしてしまう。それは海斗も同じようで、苦笑いしちゃっている。
従業員のほとんどが、私たちが幼いころから勤めている人ばかり。幼なじみで幼稚園から高校までずっと一緒。おまけに海斗の勤め先がうちとくれば、勘違いされても仕方ないのかもしれない。
けれど決して私たちは一度もそんな雰囲気になったことはない。なにより海斗にはちゃんと彼女がいるし。
「美弥、いつも通り無視な」
「了解」
そんな相手が幼なじみで好きにならないの? って昔からよく聞かれてきたけれど……これが不思議とならないんだな。
私も多分海斗も、兄妹みたいな感覚だから。小さい頃から何をやるにもいつも一緒で、そばにいるのが当たり前だった。
恋愛感情っていうより家族愛の方が強いんだと思う。
けれど、どんなに当人たちはそう思っていても、周りはそう思わないようで。
「相変わらずふたりは仲が良いなぁ」
「もう結婚しちまえばいいのに」
海斗の隣のパイプ椅子に座り、他愛ない話をしていると、お決まりのからかい文句が聞こえてきた。
「またはじまった……」
耳にタコなセリフを言われて、げんなりしてしまう。それは海斗も同じようで、苦笑いしちゃっている。
従業員のほとんどが、私たちが幼いころから勤めている人ばかり。幼なじみで幼稚園から高校までずっと一緒。おまけに海斗の勤め先がうちとくれば、勘違いされても仕方ないのかもしれない。
けれど決して私たちは一度もそんな雰囲気になったことはない。なにより海斗にはちゃんと彼女がいるし。
「美弥、いつも通り無視な」
「了解」