一途な御曹司は、ウブなお見合い相手を新妻にしたい
この日はお母さんを誉められて気を良くしたお父さんが、私と南さんが片づけをしている間に昔のアルバムを引っ張り出してきた。
テーブルに広げ、三人でページを捲っていると南さんはそう言ってくれた。
なんだか照れ臭い。
写真に映っているお母さんはどれも笑っていて、娘ながら笑顔が可愛いなって思っていたから。
ページを捲るたびに、南さんは目を細めた。
「いいね、こうやってお母さんとの写真がいっぱい残っているのって」
「……え?」
アルバムから顔を上げ彼を見ると、「羨ましい」と少し寂しそうに言った。
「颯馬さんのお母さんも、既にお亡くなりでしたよね?」
お父さんが尋ねると南さんは頷いた。
「はい。……もともと身体が弱かったらしくて。それでも僕を産んでくれて、そのまま……」
嘘、そう……だったんだ。
南さんのお母さんが亡くなっていることは知っていたけれど、そんなに早く亡くされていたなんて――。
テーブルに広げ、三人でページを捲っていると南さんはそう言ってくれた。
なんだか照れ臭い。
写真に映っているお母さんはどれも笑っていて、娘ながら笑顔が可愛いなって思っていたから。
ページを捲るたびに、南さんは目を細めた。
「いいね、こうやってお母さんとの写真がいっぱい残っているのって」
「……え?」
アルバムから顔を上げ彼を見ると、「羨ましい」と少し寂しそうに言った。
「颯馬さんのお母さんも、既にお亡くなりでしたよね?」
お父さんが尋ねると南さんは頷いた。
「はい。……もともと身体が弱かったらしくて。それでも僕を産んでくれて、そのまま……」
嘘、そう……だったんだ。
南さんのお母さんが亡くなっていることは知っていたけれど、そんなに早く亡くされていたなんて――。