moon~満ちる日舞う少女~【上】
香「じゃ!姉ちゃんまたなっ!!」
学校に着くなり香月は私を置いて走って去っていく。
美「えっ私も…」
ってそうだった。私転校生だからまずは理事長室に行かなきゃなんだっけ?
美「つーかどこだよ…」
あ、あった!!なんと運がいい!!
ーコンコンー
?「あー?」
ーガチャー
美「失礼します」
?「お前は転校生の大鳥だったな」
美「はいっ!………ってえ?!」
?「あ?なんだ?」
茶色の髪は違うけど、ピアスの位置は同じ。机に置いてあるタバコの銘柄も…。
美「…愛斗(まなと)さん…?」
愛「…ん?俺を知ってるのか?まぁ俺は有名人だもんなぁ~!しょうがねぇ、サイン…」
ーイラッー
美「私誰だかわかりませんかぁ??(黒笑)」
愛「うひょっ!その殺気…どこかで……。ん?!いや待てよ……大鳥…大鳥…“美月“?!お、おまっ!…美月か?!あの?!!」
美「良かったです。思い出してくれて。忘れてたらどうしようかと思いましたよぉ」
愛「そ、そ、そんなわけねぇよな!!」
いや、いや。めっちゃ汗かいてますよー!
実は愛斗さんは昔の知り合いなのだ。