moon~満ちる日舞う少女~【上】












香「わるい姉ちゃんっ!お待たせ!」



美「おうっほらほらバイク~」



私は香月のバイクの後ろに座る。



香「飛ばすぞ?」



美「ガンガン飛ばしてー!」



香月は私の言った通りガンガン飛ばした。…けど予想通り間に合わなかった。


香「はぁ。姉ちゃん、総さんどうにかしてくれるんだろ?」



美「おう!任しときなっ」



ーガラガラー


総「おいてめぇら遅刻とはいい度胸だなぁ!!おらぁ!!!!」


香「ひぃっ!すいません、総さんっ!!」


あれ?教室に修也と勝いない。まぁそっちのがいいかな。


美「すみません!…今回は見逃してくれませんか?宮野先生」


総「ああん?!!」



私は宮野の耳元でもう1度ささやく。



美「今回は見逃してくださいって言ってんだよ」



そういうと宮野の顔色が悪くなるのがわかる。



総「…こ、今回までだからな!座れ!!」



美「どーもー!」



席に着こうとしたら教室のみんなが「あの宮野先生が見逃した?!」とか「なんでだ?!」とか言ってる。



香「さすが姉ちゃん!本当になんとかしたなっ!」


美「まあね」


けどもし修也たちがいたら怪しまれてたかもしれない。危ない危ない。この手は今回限りだな。









< 58 / 144 >

この作品をシェア

pagetop