moon~満ちる日舞う少女~【上】
美「私、理事長室行ってくるから!」
香「え?!なんで?!」
あ。香月には初代が理事長って言ってないんだっけ?でもめんどくさいからいいか。
美「用事」
私はそれだけ言い残して教室を出た。
ーコンコンー
愛「入れー」
美「どーも!愛斗さんっ」
愛「おぉ!!美月ぃぃ!!」
美「ちょ、抱きつかないでくださいよ!!…はぁ。」
愛「で、どうしたんだ?」
美「黄平の総長が仕種に変わったらしいんですけど、同盟を組みたいって言ってきて」
愛「へぇ!やるなぁ!」
美「…今日会って話す予定だから5、6時間目早退しますね?」
愛「おう!」
美「…それだけです」
そういって理事長室を出ようとしたら、
愛「なぁ、美月…」
美「はい?」
愛「…今までトップファイブとの同盟はなかったけど悪いわけじゃない。この先、夜舞とっていい方を。お前が仕種を…黄平を信じられるか…お前決めていいんだからな?…お前が決めることに間違いはねぇよ」
と、真面目っぽくいう愛斗さんをみて少し笑いが出た。
美「間違いないって…」
愛「お前は夜舞総長最例の、天才総長で最強総長なんだからな」
初代の…。あの愛斗さんにそこまで言われて悲観的になれるはずがない。
美「ありがとうございます」