俺様社長に飼われてます。


「気に入ったか?」


キラキラ眩しいそれらを目を細めて眺める私に気分を良くしたらしい高山さんは少しだけ嬉しそうに声のトーンを上げていた。

私は顔を彼の方に向けて、思い切って切り出してみる。


「はい。デザインも凄く可愛いですし……でも」

「でも、何だ?」


何か不満でもあるのかと言いたげな高山さんに、私は慎重に言葉を選んで問いかける。


「こんな高価そうな化粧品……受け取れませんよ」


化粧品に詳しくない私にだって、これがいかに上等な代物か容器やパッケージを見ればすぐにわかる。


恐る恐るそう言った私に、高山さんは豆鉄砲を食らった鳩のように驚いた顔をしていた。

どうでもいいことだけど、この人表情筋死んでなかったんだ……。


「お前が受け取らなかったら誰が使うんだ」


まさか受け取り拒否されるとは思っていなかったらしく、高山さんは少しだけ困ったように小さく唸り声を上げた。


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