俺様社長に飼われてます。
Chapter3 社長秘書に任命されました。
たくさんの化粧品をもらったものの、メイクの仕方なんてさっぱりわからない。
このご時世ネットで調べればすぐに出るだろうと言われるかもしれないが、私のスマートフォンは少し昔に大破しており使える状態ではない。
なんてことをぽろりと漏らしたところ、翌朝テーブルの上にはいつものトーストと目玉焼きとスープの他に、メイクの本が数冊置かれていた。
中身を開いてみれば、いくつかの小さな画像の下に読むのも嫌になるほどの文章の山がある。
「……うん」
満面の笑みでそっと本を閉じる。
ベースメイクからアイメイク、アクセントを入れて応用……とにかくよくわからない世界がこの本の中では広がっていた。
メイクって、こんなにめんどくさいものなのか。